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​三栄ケース株式会社

​どんな会社?

 

ジュエリー、アクセサリー、その他すべての生活雑貨に必要なパッケージ、および店舗用アイテムや販促用アイテムの企画製造販売を行っています。加工する素材は紙・布・樹脂・木材・金属と多岐に及びます。インドネシアに600人規模の大きな製造工場、堺市には5人規模の小さな開発工房を有して、日々のモノづくりを通じて得たつながりと知見を用いて、パッケージ製造の領域にこだわらないモノづくりを目指しています。

ジュエリーケース・ブランドパッケージ・ディスプレイ製造の三栄ケース (san-ei-case.com)

 
​実習生が取り組む仕事は?

 

出来上がった製品への印刷加工を担当してもらっています。具体的には箔押加工といって、金色・銀色をはじめとした様々な色と性質の箔を、対象物に応じて選定して、お客様のお店の名前やブランドロゴなどを商品に印刷する仕事です。
一見、単調な作業が続くような印象がありますが、小ロットでの受注が多く、版の付け替え、印刷対象個所の正確な位置合わせ、適合する箔の選定、加工データの管理など、機転と判断力を擁する作業です。

 
​職場環境と仕事内容の様子
 
職場①
職場①
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職場②
職場②
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外観
外観
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三栄ケース様
三栄ケース様
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​実習受入する内容は?

1:受入している 2:今はしていないが今後してみたい 3:今後も予定なし

 

職場体験のみの実習・・・

雇用を前提とした実習・・・

実習を通してマッチングすれば雇用も検討する実習・・・

​施設外実習として、工賃を支払う実習・・・

​企業インタビュー
 
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三栄ケース株式会社​ 代表取締役社長 浜名 雅広

この度インタビューを受けてくださったのは、

​代表取締役社長  浜名 雅広氏、取締役  浜名 史郎氏、商品管理部リーダー  中野 路恵氏

・・・・障がい者雇用をしようと思ったきっかけについて教えてください。

社長: 社会貢献という言葉を使うとちょっと大げさなんですけど、社会にほんの少しでもプラスになる活動をするチャンスがなかなかこの会社にはなかったので、何かないかなぁ、と思っていました。いまも模索していますが。

 

・・・・そのことから雇用までにどのように繋がったのですか?

 

浜名氏: 以前、面接に来られた方で聴覚障がいの方がいらっしゃったんですが、面接の中で僕らの話  してる口の動きを読みながら的確な返答をしてくれたんです。面接を終えた時に社長と話したことが、「今はちょっと難しいよね・・・」と。当時は定年を迎えた人たちが重なって退職されて、ちょうど人が入れ替わったばかりの時期だったんです。周りとのコミュニケーションや作業等のことを考えると、いま障がいのある人を雇用しても、負担をかけるのは現場の従業員たちだと。そこで、「…やっぱりいまは無理だね。」っていう判断だったんです。でも、いずれは障がい認定されている方たちの採用ができるようになりたいと、そのとき強く思ったんです。その聴覚障がいのある彼女は、大きな化粧品会社に勤めて、そこで営業の仕事をされていたのですが、それを聞いて驚いたんですね、その会社には、彼女をサポートする人も付いていたみたいなんですけど、「大きな企業はそこまでできるのか!」と思い、すごい敗北感を感じたんです。それで、僕らも力をつけていずれは、そんなふうにサポートまでできる会社になりたい、そういう想いがずっとありました。きっかけはそこなんです。

 

 

 

・・・・そのような想いがきっかけになったんですね。

 

浜名氏:その後、ある仕事をきっかけに、作業所(障がい者の事業所)に仕事を頼めるチャンスが来たんです。何カ所か作業所を回るうちに、僕が訪ねると、喜んで、ばーっと走ってきて、抱きついてくれる障がいあるの方がいたんですよ。男性ですよ(笑) 行くたびに喜んで来てくれて、これが僕すごく嬉しかったんです。作業所で働いている方々、職員の方々、やっぱり作業所ごとにすごく色が違って、そこで現実を見る事ができたのがすごく大きかったです。お世話になっていた作業所は、たまたま重度の障がい者施設ばかりでしたから、これは簡単なことではないなと、逆に僕らに何かできるのかなという気持ちになりましたね。俄然やる気にもなりましたし、作業所を回るのが凄く楽しかったですね。

 

・・・・なるほど。その現実を見て更にやる気になったんですね。そこから具体的に進めんたのは浜名社長ですか?

 

社長: 経営者同士でお付き合いのある増本さん(株式会社エムツープレスト 代表取締役)の会社が、具体的な導入例としてモデルになっていました。代表としての彼と、経営する会社のあり方、風土がいいなあと思って観てました。そこからどういう経緯で障がい者の雇用に至ったか…最初はやっぱり増本さんにいろいろ聞いたかなぁ。そして、寺谷さん(discovery運営スタッフ)と中さん(discovery代表)を紹介してもらったように記憶しています。そこから具体的に進んでいきました。

 

 

・・・・障がい者雇用をして良かった点があれば教えてください。

 

中野氏:仕事を教えて覚えてもらうなかで、言わなくてもわかるだろうという部分は無意識に省略されていることがあると思うんですけど、嚙みくだいて”誰にでも分かる”ように説明しなければ伝わらないということを確認できたことが良かったと思います。ある程度省略しても伝わることもあるし、もっと嚙みくだいて説明しなければいけないときもあります。そういうことが意識できるようになりました。

 

浜名氏 :障がい者の方との距離感が近くなったこと良かったと思います。以前は、障がい者の方だけではなく、高齢者の方に対しても、何か困ってそうだなって思って、手伝うのを一瞬ためらう事があったんです。声をかけることが迷惑ではないかな?とか考えてしまったりしてたんですが、そのためらいが小さくなりました。

 

社長:障がい者だからって特別ってわけでもなく、誰に対しても言えることなんですが、…とくに彼女の場合は、家庭の事情がすこし複雑なので、彼女がお休みしているときに、史郎(浜名氏)が彼女の自宅に行ってくれたり、僕も自宅の近くまで行って必要な書類書いてもらったりしたことがあったんですね。ごくあたりまえの話ですが、一緒に会社で働く仲間それぞれに、自分が知りえない生活の1コマやいろんな事情があるわけで、みんなの日常はどんななんだろう?とか、ふとしたときに想像力を使うきっかけを作ってくれる、彼女はそんな存在でもあるのかなと思います。みんなが色々と事情を抱えてながら、ここに来て仕事をしてくれているんだなと、折に触れてそういうことを想像させてくれる存在です。あとは、問題のように思えることも含めて、彼女がいなければ交わされなかった会話がいろいろとあるんじゃないかと。そういう意味で、実はコミュニケーションを発生させて会社内の雰囲気を明るくしてくれているんじゃないかなって感じることがありますね。

 

 

・・・・なるほど。浜名さん、中野さん、そのあたりはいかがでしょうか?

 

 

浜名氏:たしかに彼女が居なかったら話さなかったことって多いと思います。そのときはちょっとした物議となっていても、彼女が起点になって社内にコミュニケーションが生まれるようになっていることはメリットだと思っているんです。僕なんか、彼女を見ていると、自分もがんばろうという気になりますからね。

 

中野氏:正直なところはすごい正直だったり、でも、頑固のところは凄く頑固ですし・・・

そのあいだがなくわりと極端な感じなので分かりやすいです(笑)

 

 

 

・・・・障がい者雇用をして苦労した点があれば教えてください。

 

 

中野氏:彼女のこと、これまでを含めて細かいことを聞いていなかったし、支援者の方々に聞いちゃいけないのかなと考えて、自分が「こうすればいいかな?」って手探りで判断しながらも、知的障がいの特性としてどのように接したら良いのか分からない所がありました。でも、私としては、障がい者だけれども、普通に接するべきだと考えて、厳しく言う必要のある時はしっかり伝えるようにしています。でも会社としては、彼女に優しく接する・・・お客さんのような感じで関わる雰囲気を感じることもあって、ちょっと戸惑っていたところもあります。私は時には厳しくもする必要もあると思いますし、そのあいだのところで関わりが難しいなって思っていました。今でも時々そんなふうに感じる場面がありますね。

 

浜名氏:中野にはすごく苦労かけましたし、彼女にとっても中野と出会えたことはすごく良かったん   じゃないかなと思います。障がいといっても一人ひとりが全然違うので、障がい者ということよりも、まず一人の人として、「どんな人なのか?」ってことを考えるべきだと思うんです。

企業は利益を追わなければいけない場なので、厳しいところもありますよね。彼女にも頑張ってもらっています。僕個人としては、すぐに出来るとかできないということや、採算などに関係なく、頑張って真剣に取組める人なら雇用したい気持ちがあります。たとえば、彼女が頑張ったうえで80までしか出来ないのなら、残りの20を他の従業員みんなでカバーする、そんなあり方のほうがいいと思うんです。でも社会全体がそんなふうに考えられるかというと、現実としては難しいところもありますので、考えさせられるところですね。

彼女は、採用時にイメージしていたことを超えて仕事できるようになってくれているので、ものすごく成長しています。心配はしていないです。

 

社長:僕は・・・とくに無いですね。自分は彼女と離れた所で仕事をしているので。ただ、彼女と一緒に仕事をしている中野さんはじめ、現場で一緒に働いてくれている他のスタッフには、いろいろと負担をかけている面もあるんだろうなと思います。でもね、障がい者とか健常者とか、そんなラベルみたいなものにかかわらず、人は集まっておたがいに多少迷惑をかけあって、それでいて離れることもなくなんとなく一緒に居て、そういう日常が、じつはそうわるくないんじゃないですかね。僕個人としての苦労は申し訳ないぐらい何もないですねえ(笑)

 

 

 

・・・・障がい者雇用をして職場に変化があれば、その変化も教えてください。

 

 

中野氏: 彼女が理解しにくい部材の表示などをどうしようかと考えていたことがありました。たとえば、「ゴールド」「シルバー」という表示がされていて、じつはその意味が彼女には分かりにくくて、「金」「銀」と書き換えると理解できるんだとあるとき分かったんです。それで彼女が理解しやすいよう、金・銀と分かる表記に変えて表示するようにしました。初めのころはそんなふうな気づきを集めるように過ごしていました。私たちの中では「ゴールド=金」「シルバー=銀」って一回言えば分かるって思いこんでしまうんですけど、そうじゃなかった。そこが初めての気付きでした。自分たちのなかでは、一度聞いたり、二度聞いたりしてわかるはずのことだとしても、彼女はそうでない場合もあります。じゃあみんなに伝わるようにどうすれば良いのかを考えることは、普段ではあまり無いですよね。

 

浜名氏:みんなが彼女のことを思って行動できるようなる、彼女を想ってあげる優しさがよりもっと膨らんでくれたらと思います。中野は直接関わってくれていますが、関わりや関心の薄いメンバーもいたりすると思うんですね。その距離を縮められたらって思いますね。そのへんの温度はみんなそれぞれが違うので、むずかしいです。

 

社長:同じ現場で働くスタッフがいちばん近くで彼女のことをサポートしてくれています。だから僕は、彼女たちに対して、障がい者とはたらくという面に関しては一切口を挟む余地がないんですよ。自分たちで考え試行錯誤して、お互いをサポートするグループになってくれている点では、このセクションは立派に独立した存在です。僕が指示することをしているわけではなく、皆が考えて行動してくれています。経営者目線なのかもしれませんが、彼女が働いてくれている現場はとくに、そのようないい意味で自立してくれている面があります。それをとても頼もしく、嬉しく感じています。

 

 

・・・現在、課題はありますか?

 

中野氏:先ほどお話をした金・銀の表示問題で言うと、たとえば表示を外すとなった場合に、私たちは彼女のためにいろいろと考えて工夫はするけれど、彼女自身が考えて工夫することとも必要だと思うので、一方的ではなくお互いから働きかけできるようになればなと思います。私たちだけが動くのではなく、彼女自身もいろいろと試しはじめるのが理想かなと思います。

 

浜名氏:さらに障がいのある人に加わってもらい一緒に働いてもらうとなったとき、例えば、障がいの重度の方を採用しようとなったら、今の状態ではハードルが高いなと思います。私たちもまだまだ鍛えられないと手に負えないでしょうし・・・そこが自分自身課題だと感じていますね。

 

社長:僕はあんまり具体的に感じている課題はなくて、史郎(浜名氏)が課題として挙げていましたけど、もっと障がい者の雇用を増やしたいという意見があるのなら、どうやったらそれが実現していけるのかを考えるのが自分の役割だなと思います。強いて挙げるとすれば、現場のスタッフが日々、障がい者を加えて働くことで、なにを課題としているのか、それをどう感じているのかをあまり聞けていない・・・受け皿になってあげれていないことは課題かもしれません。ただ、あまり入りこみすぎたり、聞きすぎたりしてもねぇ・・・自分の立場で具体的な指示を加えるのは難しいし、あまりいいことではない思っています。

 

 

・・・・福祉(支援員)に求めることはありますか?

 

浜名氏:経営者レベルとのコミュニケーションよりも、現場で接している人たちとコミュニケーションを深くとってもらうほうがいいなとは思います。

 

中野氏:私が相談すること事に対して、一旦すべて受け入れてもらっているのですが、自が間違った考えをしている時や感情的になっている時に、ブレーキをかけてもらえたら嬉しいです。もちろん、受け入れしてくれているのはすごく有難いですし、嬉しいんですが、私自身、感情的だったなと思うときもあるので。

 

社長:僕はないですね(笑) でも、ここまでお話をさせていただいて、やはり支援機関に来てもらっている意味は大きいと思います。障がい者がどこの会社でも働いている世の中にしてもらいたいですね。やっぱり組織が優しくなりますもん。ちいさくともそういう組織が増えれば、世の中が丸く優しくなるような気がするので、是非、がんばっていただきたいですね。(笑)

 

 

 

・・・・障がい者雇用をされている、またはこれからしようと検討している企業にメッセージをお願いします。

 

 

 

社長:現場で働いてくれている人達にとって負担になることもあるので、出来る範囲で良いと思うんですけど、「きっと良いことってありますよ」ってことは言いたいですね。たとえば、先ほど述べたとおり、組織がまるく優しくなったりします。

 

浜名氏:もしすこしでもそういう考えをお持ちであれば、まずは一歩を踏み出して欲しいですね。頭だけで考えているとよけいにハードルが高くなりますから。たとえば短い体験の機会であったり、そういうハードルの低い所から一歩を踏み出していくと、色々な課題も見つかるでしょうし、色々なメリットも見いだせるでしょうから。ぼくらも同じで、事故などで体に障がいをおってしまう可能性もゼロではないでしょうから。自分の子供に障がいがあった時に、家族としてどう思うのか?という想いをもって踏み出してもらえたらと思いますよね。もっと優しくなって欲しいですね。

 

中野氏:実際にやってみないと課題や問題は見えてこないですよね。横について教えて、何回も同じことを言うこともあるし、ずっと見ておくことも必要なこともあります。でも、出来るようにはなります!

​実習の詳細
 

見  学 :本人だけでなく、支援員は初日に同行して見学

 

実習期間 :3週間

 

実習時間 :相談のうえ

必要書類 :実習依頼書、本人のプロフィール表

 

保険加入 :損害保険加入が望ましい

 

持  物 :なし

 

昼  食 :持参もしくは、近辺で自費購入のこと

 

巡回の頻度:期間中に1~2度

​アクセスマップ
 

【住所】大阪府堺市中区毛穴町128-9

​【最寄り駅】 津久野駅 バス利用(乗車時間5分程度)

【最寄りバス停】毛穴南「徒歩1分」