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​株式会社エムツープレスト
代表取締役 増本 晃明

​インタビュー

-----障がい者の体験(雇用)を受け入れしようと思ったきっかけを教えてください 

増本氏:中さんとの出会いになります。飲み会で中さんと出会いがあり、中さんから後日ご連絡を頂いて、工場の見学にお越し頂いたんですけれども、見てもらったときに「すごい可能性のある職場ですよ」と言っていただいて、事業所の利用者さんで製造業に興味のある人が居るから、職場体験を受け入れしてもらえないか?と言われたので「それじゃ、やってみましょう!」となったのが直接的なきっかけになります。

 

 

-----今日は現場責任者の沖長さんもご参加いただいておりますが、現場責任者として、社長から「職場体験を受け入れる」と聞いて、どう感じましたか? 

沖長氏:私が知っている障がい者というのは、「しゃべることが出来ない障がい者」だったのですが、中さんの事業所に見学に行かせてもらって、後輩に教えている人や、訓練をしている障がい者の人を見て「障がいがあっても働けるんやな~」と思って、初めに思っていた障がい者とイメージしていた障がい者が違ったのが印象的でした。

 

 

 

-----実習を受け入れして良かった点、苦労した点、変化したことがあれば教えてください。 

沖長氏:今まで障がいのことを知らなかったんですけど、知的障がい、発達障がい、精神障がいと「障がい」といっても色々あるんだと分かったことと、そんな障がいのある人でも、実習を通して働けるんだと、知らなかったことが知れたことは良かった点です。

それと実習を何人も受け入れしてきましたが、障がい特性を少しずつ勉強して理解していく中で、出来ることが増えていくことで、うちみたいな会社で働きたいと思ってくれた人が、似たような会社で就職したと知れた時は実習を受け入れして良かったなと思います。

 苦労した点は、障がい特性とか知らなかったので、どう扱えば良いのか、どう教えれば良いのか分からなかったです。でも、中さんはじめ、支援員の人に意見を聞いて、教え方が具体的とか、その人には「こうしないと伝わらない」などという点を勉強していったので、最初は苦労しました。

 職場に変化あったことについては、パートの女性4名、障がい者の方は5名と障がい者の方が多い状況です。その中で、パートの人も「私たちが口をだしたらダメなのかな?」と気にしていて、私一人で見てきた状況でした。でも、私一人では無理なので、パートの人にもどのように声かけしたら良いかを、中さんはじめ支援員の人に聞いた内容をパートの方に伝えていくことで少しずつパートの人たちも注意などの声かけが出来るようになってきました。そこから、職場の雰囲気が変わってきて、一体感が出てきたように思いますし、子どもが居てるパートさんからは、子どもに声かけするときに、障がい者の方に言うように具体的に伝えることなどが役立っているという話も聞いています。そのような点が、変化があったと思います。

-----今でも職場のパートの人も直接かかわっているということですか?

 

沖長氏:はい。そうです!!

-----今まで多くの企業を見てきましたが、中心となる人が見たり、声かけをする所が多かったのですが、そのあたり、気を付けられたことってありますか?

 

沖長氏:私が聞いたことを、みんなに伝えたことですごく変わりましたし、パートの人も「あっ、私たちも口だしていいんや」って思えたことは大事だと思います。

 

------今まで多くの実習生が来た人達にもパートの方に関わってもらっていたということですか?

 

沖長氏:はい。そうです。うちで働いてる人に対しても、実習に来られた人にも同じように関わってもらいます。

  

-----仕事について変化(業務効率、生産性)についてはありますか?

 

沖長氏:最初はみんな出来ないんですけど、出来ないことを無理にさせるのではなく、得意なことを伸ばしていく考えのもと、みんなで指導していっていることです。

 

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----雇われている人たちはそれぞれ個性があると思いますが、マニュアルにしても、画一されたものを作成されているのか、それぞれに合わせたマニュアル作成をしたりしているのでしょうか?

 

沖長氏:その人が視覚的に理解しやすい人には、マニュアルや図や写真をいれたマニュアルを作成して説明して、すごく理解しています。また、当社は3S活動に力を入れているのですが、表示、標識などを大きくして、障がい者の方も分かりやすくしたりして工夫もしています。 

-----お話を聞いてるいと上手く進んでいると感じるのですが、課題ってありますか?

 

沖長氏:ありますね!!笑

まず、5人のうち、2人は知的障がい、3人が発達障がいになるんですが、この人間関係に問題ありますね。障がい者同士で、「この人とは仕事したくない」とかで人間関係で頭を悩ましています。

あと、20代の男性ばかりなのですが、みんな体力がなくて、荷物を持つ前に「持つのが無理です」と言ったりしているのですが、この先ことも考えると体力をつけてもらわないとと考えています。

また、生活リズムや、通院されている人、服薬されている人にこちらから、どこまで突っ込んだ話をしていいのかの線引きが難しいです。生活面でいうと会社がどこまで言っていいのか?と想い悩んでいますね。

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-----このあたりの課題について解決策については何かあるんですかね?

 

沖長氏:そうですね。​

体力については、今後会社として考えていこうと話をしているところです。

​人間関係については、支援員さんに相談したり、人間関係でトラブルがあった際には、仕事を中断して、そっちのトラブルを優先して、対応しています。その日に解決できるように話し合いをしています。

 

 

-----先ほどから支援員さんに「相談」と話をしていただいておりますが、御社として、福祉側(支援員)に求めることはありますか?

 

 

沖長氏:どんな事業所さんも色んなプログラムを作って実践しているのを見学して見せてもらっているのですが、うちの仕事は、立ち仕事も座りの仕事もあり、事業所さんでは座って訓練をしているのを見ました。うちの実習にきたときに、立ち仕事を体験すると、すぐに「しんどいです」と言う事があるので、立ち仕事の訓練もされても良いのかな?と思います。

 あとは、事業所でもトラブルがあった事や人間関係で困った人とかの情報を頂きたいなって最近思ったことはあります。私たちは一緒に働いてから彼の問題を知ったことを支援員さんに話をしたら、「事業所のころからあったんです。」と返事がきたので、そのような事があったのなら、何故、最初から話をしてくれなかったのかな?と思いました。マイナス的なことを言いにくいことだとはわかるのですが、敢えて隠すことではないのではないんじゃないか?と思いました。

 

 

-----障がい者雇用をしようと検討している、またしている企業さんにメッセージをお願いします。

 

沖長氏:障がい者を雇うのは、難しいなと思いますが、彼らは純粋で素直なところがあり、私も含めてパートの人も彼らによって気づかれることが多いですし、彼らのおかけで人間的に成長できているなと実感しているので、そのような力が彼らにはあります。

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増本氏:やっぱり人数が増えると人間関係で問題っていっぱい出てきてますよね。でもトライアンドエラーじゃないですけど、「こうしておけば上手いこといく!」ってのはそんなにはなくて、その都度、一つ一つ実践で地道にやっていって、それでも自分たちで解決できないのであれば、支援員さんに相談して解決していくようにしていますし、それでも上手くいくケースとそうでないケースもありますから、色々と実践を地道にしていくことだと思っています。

また、先ほどの話でも、生活面の線引きとありましたが、仕事ときっぱり線引きすると、それはそれでうまくいくことのかな?と感じますよね。人間臭いかもしれませんが、やはり生活面で困っているんだと分かれが手を差し伸べていきたいし、でも、それを全部できるのかとなるとそうでもないですから、今はそこをどうしていくべきなのかをいう点ですごく悩んでいる状況です。

 

 

-----5名とも支援機関が違うところから採用されていますが、違うことで対応の違い等で困ったことなどはありませんか?

  

沖長氏:そうですね~。5名とも支援機関が違うことは私としては良かったと思っております。本人たちも同じ支援機関からの出身であると、職場以外での先輩、後輩であったことで、新しさが本人たちに無いと思います。今はそれこそ、本当に違うところからの人達ばかりなので、それは本人たちにとっても良いと思います。

 

増本氏:支援機関さんがすべて違うのは狙ったわけでも本当になくて、「採用したいな」と思った人がたまたま皆さん違う事業所さんでしたね。でも、私も違う支援機関ばかりで良かったと思っております。相談するところが5か所もあるということですから。一つだけの事業所さんよりも多くの所に相談できるのは窓口が広がりますし、それぞれの支援員さんの個性があって良いと思います。もちろん、横に並んでもらうとどうしても優劣がでてしまうかもしれませんが、でもそれは障がい者の方と同じで、何が良くて何が悪いかではなく、それぞれの個性があってのことだと思いますので、支援機関さんが多く携わってくれていることは有難いことだと思っております。

 

 

-----ありがとうございました。